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2025/11/30

【獣医師監修】かわいい小型犬にこそ、しっかりたんぱく質を。

「犬にはたんぱく質が大事」と聞くと、少し専門的で、「それってアスリート犬やブリーダー向けの話でしょ?」と思われる方も多いかもしれません。

でも実は――毎日を元気に過ごす“かわいい小型犬”にこそ、たんぱく質は大切な栄養素なのです。

 

 

小さな体ほど、よく動くエンジンを持っている 

 

例えば、ネズミはゾウよりもずっと速い心拍・呼吸をしています。同じように、チワワの心拍数や呼吸数はグレート・デンよりも多いですが、これは「体が小さいほど、熱が逃げやすく、体温を保つためにエネルギーをたくさん使う」という理由が大きいと考えられています。

 

犬の体は、大きさによって“燃費”が違います。たとえば体の小さなチワワやトイ・プードルは、大型犬よりも体の中でエネルギーをたくさん使います。これは、生き物全体に見られる自然の法則で、「クライバーの法則(Kleiber’s law)」という生物学の基本原理です。
「体が小さいほどエネルギーをよく使う」=「代謝が高い」のです。この「代謝が高い」は「栄養を使うテンポが速い」と言い換えることもできます。
つまり、同じ体重1kgあたりで比べると、大型犬よりも小型犬のほうが“体の中で栄養が使われるテンポが速い”ということになり、その分、毎日しっかり栄養を補ってあげる必要があります。

 

 

“たんぱく質”は、犬の体の材料そのもの

 

筋肉、皮膚、被毛(毛艶)、内臓、免疫を守る細胞――これらはすべて「たんぱく質」からできています。

特に小型犬は、前述したとおり基礎代謝が高い以外に、

・一度に食べられる量が少ない
・活発でエネルギー消費が多い
・寿命が長く、体を長く維持する必要がある
といった特徴があります。

だからこそ、限られた食事の中で「たんぱく質」をしっかり摂ることが大切です。

 

 

たんぱく質が足りないとどうなる?

 

たんぱく質が不足すると、
・毛艶が悪くなる
・筋肉が落ちて動きが鈍くなる
・皮膚のトラブルが増える
・免疫力が下がって病気にかかりやすくなる

といった変化が見られます。

これらの変化は“病気”というよりも、“体の修復素材が足りていない状態”です。毎日のごはんでしっかりとたんぱく質を補ってあげることが、健康維持のカギになるのです。

 

 

小さな体に、確かな栄養を

 

「うちの子は小型犬で運動もしないから、たんぱく質なんて必要ないでしょ?」
――そう思っていませんか?

 

実はその逆。室内で飼われている小型犬こそ、たんぱく質を必要としているのです。たとえ室内飼いで散歩の時間が短くても、体の中では毎日たくさんの栄養やエネルギーが使われており、健康な体の維持や傷ついた箇所の修復が行われています。小さな体の中で、摂取した栄養を活用しようとフル稼働しているのです。だから、小型犬にこそ“毎日ちゃんとたんぱく質を補給できるごはん”=高たんぱく質設計のごはんが必要なのです。

 


獣医師の先生にお聞きしました!獣医師・岐阜大学名誉教授 深田恒夫先生