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2025/07/25
【獣医師監修】便の状態で健康チェック!うんちの状態でわかること

愛犬の健康状態を知るために、毎日の「うんちチェック」はとても大切です。
「うんちは体からの健康通知表」とも言われるように、便の色や形、におい、量などには体の中の様子がしっかりと表れています。
今回は、愛犬の便からわかる健康のサインと、注意すべきポイントについて解説します。
「良いうんち」ってどんなもの?
健康な便の目安としてチェックしたいのは、次の5つのポイントです。
1. 硬さ
適度な水分を含み、つまみ上げても崩れない硬さが理想です。
硬すぎてコロコロしている場合は便秘気味、逆に柔らかすぎて形が保てない場合は軟便や下痢が疑われます。
2. 形
バナナ状の便が理想的。消化の状態が良好であることを示します。
トウモロコシなど、食物繊維を多く含む穀物はそのまま出てくることもあります。犬ではよくあることなので心配は不要ですが、犬はもともと穀物の消化吸収は苦手ですので、毎日の食事でしっかりと栄養補給するためにもドッグフードを穀物不使用(グレインフリー)のものに切り替えましょう。
3. におい
腸内細菌のバランスがにおいに反映されます。
普段と違うにおいや、ツンとした酸っぱいにおいがするときは、腸内環境の乱れのサインかもしれません。
4. 色
茶色〜茶褐色が正常範囲です。
食べた内容によって多少変化はありますが、タール状の黒っぽい色が続く場合や血便が見られるようなときは注意が必要です。
5. 回数
健康な犬の場合、1日1〜2回の排便が目安です。
散歩をすると排便が多くなることもありますが、便の質や量も併せて観察してください。
ドッグフード選びが大きく影響することも
毎日の食事であるドッグフードの原材料が便の状態に大きく影響すると考えられています。トウモロコシや小麦粉などの穀物が多く使われているドッグフードは消化されにくいために、糞便量が多くなり、胆汁色(黄褐色)の軟便になる可能性があります。
反対に、たんぱく質を多く含むドッグフードは、肉食動物である犬の消化器官に負担をかけず消化吸収率もよいため、排出される便量が少なくなり黒色の正常便になります。
水分の多い便が続いている様なら、ドッグフードの原材料表を確認し、毎日の食事を見直してみましょう。
毎日の「うんちチェック」で愛犬の健康を守る
日々の生活の中でうんちを観察する習慣をつけることで、病気の早期発見にもつながります。
ドッグフードの切り替え時や、おやつの内容を変えた時などは、特に注意して見てあげましょう。
便は愛犬の体調のバロメーターです。「いつもと違うかも?」と気づける飼い主さんこそ、真のパートナーなのかもしれません。