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2024/02/14

たんぱく質の重要性 犬にとって必要な量は?

ドッグフードの選び方は、犬の健康を維持する上でとても重要ですね。犬種、生活スタイル、運動量、体重によって最適なフードは異なります。今回は、最適なフード選びのために、特にたんぱく質に焦点を当てて考察してみましょう。多くのドッグフードがある中で、犬にとってたんぱく質の含有量はどれくらいが適切なのでしょうか。本エッセイでは、AAFCO(American Association of Feed Control Officials)の基準や総合栄養食、そして犬にとってのたんぱく質の適正量について検討していきます。
 
■総合栄養食とAAFCOの基準
ドッグフードには「総合栄養食」や「一般食」など、いくつかの種類があります。その中でも「総合栄養食」は、子犬期と成犬期のそれぞれの成長段階で健康を維持できるような栄養素的にバランスのとれた製品を指します。総合栄養食の栄養素は、AAFCOが制定した基準に基づいています。AAFCOはアメリカ飼料検査官協会を指し、ペットフードの栄養基準やラベル表示に関する基準を策定している団体です。この基準は多くの国で受け入れられ、その基準をクリアしたものが日本でも総合栄養食として販売されています。
 
■たんぱく質の基準と必要量
AAFCOの基準では、犬の総合栄養食には子犬期では22.5%以上、成犬では18%以上のたんぱく質を含むことが必須とされており、最低値だけが規定されています。上限は決められておらず、たんぱく質の割合はどれだけ高くても構わないとされています。多くのペットフードはこの最低値を少し上回るよう設定されています。これは、ペットフードの原材料の中でたんぱく源は最もコストがかかるため、たんぱく質の量を増やすことで価格が高くなり、競合他社との競争で不利になることを避けるためなのかもしれません。
 
では、犬の体にはどれくらいのたんぱく質が適しているのでしょうか。必要なたんぱく質量を考えるにあたって、犬のルーツをたどってみましょう。
 
■犬の祖先であるオオカミの食事
犬の祖先はオオカミと言われています。犬の祖先であるタイリクオオカミは肉食に近い雑食とされますが、DNA解析によれば厳密には「雑食にも耐える能力に優れていた」ということが分かっています。これは、食べ物が不足した際に雑食で生き延びることができる能力があるという意味であり、好んで肉以外を食べているわけではありません。基本的には肉食動物であり、自然界のオオカミは主にイノシシやシカなどの動物性たんぱく質を摂取しています。※1
 

 
食事中の肉の比率を考慮すると、オオカミの食事は40%以上がたんぱく質で構成されていると推測されます。
 
このように犬の祖先であるオオカミの食事が分かりましたが、その栄養バランスは現代の犬にも適しているのでしょうか。
現代を生きる犬はどれくらいのたんぱく質が必要なのか、子犬期の犬に必要な栄養素が全て含まれている母乳を見てみましょう。
 
■犬の母乳に含まれるたんぱく質
子犬期の犬にとって、母乳はそれだけで生きていけるような栄養バランスの食事であると考えられます。私たちヒトの母乳のたんぱく質の割合は8%であるのに対して、犬が飲んでいる母乳には、33%のたんぱく質が含まれています。このことからも現代の犬もたんぱく質を多く必要とする動物であることが分かります。子犬期には、犬も人間と同様に母乳を摂取して健康な体を作ります。もしたんぱく質が不足すると、免疫力の低下や体の発達の遅れなど、健康上の問題が起こる可能性があります。
 

 
近年、犬の栄養に関する理解から、より多くのたんぱく質を摂ることが重要視され、欧米を中心に高たんぱく質のペットフードが増加しています。リガロもそれと同じく、従来のフードよりも良質なたんぱく質を多く含む設計になっています。
ただ、日本で販売されている高たんぱくフードの多くは、海外の活動量の多い屋外飼育の犬向けに設計されたものがそのまま販売されており、高たんぱくかつ高脂質の製品が多く見られます。海外の製品が高たんぱく・高脂質であるのに対し、リガロは運動量の少ない日本の室内犬向けに作られたレシピで、高たんぱくでありながら低脂質にこだわって製造しています。
 

■近年注目!シニア犬への高たんぱく食
ごく最近、自立した生活を送っている日本の高齢者を対象とした研究(※2)で、食事におけるたんぱく質の割合が多い高齢者ほど死亡リスクが低いことが明らかになりました。たんぱく質は健康寿命を延ばす鍵で、人の食品ではたんぱく質を多く含んだものがトレンドにもなっています。
 
人の高齢者では多くのたんぱく質を摂ることが推奨されているのと同様に、犬についてもシニアこそ高たんぱく食をという考え方が広まっています。犬も年齢を重ねるとたんぱく質から体を構築する機能が低下し、成長期と同じ量のたんぱく質を摂取しても吸収・活用できる量が減ってしまいます。そのため、シニア犬にとっては特に消化吸収のしやすい良質なたんぱく質が多く含まれた食事が必要です。リガロ7歳以上用は、原材料として良質なお肉をふんだんに使用しているので消化吸収がしやすく、脂質は12%以上ととても低い設計です。シニア犬で運動量が落ちたとしても健康な体を維持しつつ肥満になりにくいため、安心して与えることができます。
 
リガロ愛用者の声はこちらから>>>
 
※1 Sin T, Gazzola A, Chiriac S, Rîșnoveanu G (2019) Wolf diet and prey selection in the South-Eastern Carpathian Mountains, Romania. PLoS ONE 14(11): e0225424. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0225424
※2 Kurata H, et al. BMC Geriatr. 2023 Aug 9;23(1):479.
 


獣医師の先生にお聞きしました!