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2025/01/31
【獣医師監修】7歳から始めるシニアの準備

愛犬を家族に迎えた日の喜びは忘れられないものです。
初めてのごはんを選んだり、健康管理の方法を学んだりと、右も左も分からないながらも愛犬との生活を築き上げてきたことでしょう。その愛犬も、月日が経つにつれて成長し年齢を重ねていくと、少しずつ「老化」のサインが現れ始めます。
特に7歳は、多くの犬種で「シニア犬」の仲間入りとされる年齢。これからも健康で長く一緒に過ごすために、7歳を迎えたタイミングでシニア期の準備を始めることが大切です。今回は、愛犬の老化の兆候やシニア期に必要なケア、そして健康寿命を延ばすための具体的な方法についてご紹介します。
愛犬の老化はいつから?
飼い主の多くは、「7歳はまだ若い」と感じることが多いようです。確かに、見た目や動きはまだまだ活発で元気いっぱいの犬がほとんどでしょう。しかし、実際には犬の老化は7歳頃から静かに始まります。
一般的に、犬の年齢に応じたライフステージは以下のように分類されます:
- 0歳~12ヶ月:パピー(幼犬期)
- 1歳~6歳:アダルト(成犬期)
- 7歳~:シニア(高齢期)
犬種やサイズによって多少の違いはありますが、7歳以上になると摂取した栄養の吸収率が低下し、免疫力も少しずつ衰え始めることが知られています。また犬の老化スピードは非常に速く、10歳を超えると見た目や行動にも明らかな変化が見られることが多いです。そのため、「まだ若いから」と油断せず、7歳を目安に老化への準備をスタートさせることが重要なのです。
老化のサインを見逃さない
愛犬の老化は、最初は目に見えにくい形で始まりますが、注意深く観察すると小さな変化を見つけることができるはずです。以下は、7歳頃から現れる可能性がある老化のサインです:
- 寝ている時間が増えた:以前よりも活動量が減り、休む時間が長くなる。
- 毛並みの変化:毛がパサついたり、艶がなくなったりする。
- 食欲や体重の変化:食べる量が減ったり、体重が変化しやすくなる。
- 病気にかかりやすくなる:感染症などに対する抵抗力が低下する。
これらのサインは、愛犬がシニア期に入ったことを示すものです。見逃さずに気づくことで、早期のケアや対応が可能になります。
たんぱく質が鍵
愛犬がシニア期を健康に過ごすためには、「たんぱく質」の摂取が非常に重要です。たんぱく質は、筋肉や臓器の健康を保ち、免疫力を維持するために欠かせない栄養素です。しかし、7歳以上の犬ではたんぱく質の吸収効率が低下し、必要量を十分に取り込めなくなることがあります。そのため、若い頃以上にたんぱく質の摂取量を意識することが求められます。
ここで注意が必要なのは、単にたんぱく質を増やすだけでなく、脂質を抑えながら、効率よくたんぱく質を摂れるフードを選ぶことが大切です。
健康寿命を延ばすために
7歳を迎えた愛犬には、これからのシニア期を健康的に過ごすための準備が必要です。「まだ若いから」と準備を先送りせずに、早めに行動を起こすことが、愛犬の健康寿命を延ばすための第一歩です。
たとえ現在7歳を超えていても、準備を始めるのに遅すぎるということはありません。愛犬の小さな変化に気づき、適切なケアをすることで、愛犬とずっと元気で楽しい日々を過ごしましょう。