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2024/11/29
【獣医師監修】ごはんを食べてくれない時、どうしていますか? 食べ飽きたときの対処法
■食べない原因は?
当たり前のように与えているいつものごはん、急に食べなくなることがありますよね。もちろん病気やストレス、加齢などで食欲がなくなる場合もありますが、時には単なるわがままで与えられたごはんを食べないこともあります。
ごはんを食べない時に病気が疑われる場合は、獣医師に相談する必要があります。病気の時には食欲不振以外にも元気がない、反応が悪いなどの症状で気付くことができるでしょう。
元気も反応も良く動き回っているのにごはんを食べない場合は、愛犬の“わがまま“を疑う必要があります。
例えば、いつものドッグフードを食べなかった時に他のフードをもらった事があったり、違った味のフードやおやつをトッピングしてもらうなどの経験をしている事があります。愛犬は“与えられたフードを食べなければ、今までにない魅力的なフードが出てくること”を思い出して、いつものフードを食べなくなってしまうことがあります。
一番気を付けなければならない事は、このサイクルは繰り返しになってしまう事です。どんなに嗜好性の高いフードを与えていても、この“わがまま“が現れるたびにフードのメーカーやブランドをすぐに替えなくてはならず、原材料の違うフードに短期間で切り替えることで、愛犬の便の調子も安定しません。食べ飽き防止のためのフードローテーション(フードの短期間での変更)は結果として愛犬の負担となってしまうことがあるのです。
■愛犬がごはんを食べない時には
愛犬がご飯(ドライフード)を食べない場合、まず以下の順序で対処してみてください。
➀フードを温める
フードを温めて、匂いを強めることで、同じフードを食べてくれることがあります
➁フードをふやかす
フードプロセッサーやミルミキサーを使ってフードを細かく砕いたり、ぬるま湯でふやかすことで、匂いが立ち食べることがあります。
⓷フードを残した場合は片づける
フードを食べないで残していた場合は、すぐに食器ごと片づけましょう。与えられた時にちゃんと食べないと、食べ物がなくなってしまうという事を覚えさせるためです。
(同居犬・猫がいる場合は、食べ残したかどうかわからない事もありますので注意が必要です。)
⓸フードにトッピングをする
上記の事を一通り試してみて、それでも食べない場合はトッピングをし、なるべく和えて与えるようにしましょう。
■食べ飽き防止のためのフードローテーション(フードの短期間での変更)は最後の手段
参考までに別の方法として、わがままで食べないと思われた場合は、しばらくの間愛犬と我慢比べをしてみるのも一つの方法です。どれだけ粘っても別のものが出てこないとわかると、今までのフードを食べるようになる可能性があります。我慢比べの目安は2~3日ですが、実施する際は愛犬の体調を見ながら慎重に行いましょう。
前述の通り、ドッグフードを短期間に切り替え続けることで、わがままを助長するだけでなく、消化器官にも負担をかけてしまいます。我慢比べはかなり勇気が必要な手段ですが、長期的にみると愛犬のためになる場合が多いのです。ごはんを変えることによる体調の変化を最小限にすることで、普段の生活の中で愛犬の小さな変化に気づきやすくもなります。愛犬に合ったごはんを見つけたら、なるべく長く続けて与えることをお勧めします。